RFIDが対応する周波数は?

日本国内ではLF帯(中波帯):120~130kHz、HF帯(短波帯):13.56MHz、UHF帯(極超短波):900MHz帯、マイクロ波:2.45GHz帯が主に使用されています。

LH帯(中波帯):135KHz未満の周波数を使用し、通信に電磁誘導方式を使用します。
車のキーレスエントリーなど、1体1での無線や認証に利用されていますが、アンテナの巻数が多いため、薄型・小型化は非常に困難であることに加え、通信距離は約10㎝と制限があるため、利用シーンは年々減少傾向にあります。

HF(短波帯):13.56MHzの周波数を利用し、通信に電磁誘導方式を使用します。
LF帯に比べて薄型・小型化しやすく、通信距離が約10㎝と短いため、接近した管理用途に向いています。交通系カードや電子マネーに搭載されているNFC(Near Field Communication)はHF帯の規格のなかの一つです。
水の影響を受けにくいのが特徴ですが、周辺金属の影響は受けやすいです。

UHF(極超短波帯) :860~920MHzの周波数を利用し、通信に電波方式を使用します。
他の周波数帯に比べて通信距離が数mと長く、一括で読み取りを行うことが可能なため、RFIDを活用した棚卸しや在庫管理などの多くは、この周波数帯が使われています。国内事例として、大手アパレルメーカーのセルフレジに使用されているので想像しやすいでしょう。
水分や金属の影響を受けやすいので、通信環境の配慮が必要です。

SHF(マイクロ波帯):2.45Ghzの周波数帯を使用し、通信に電波方式を使用します。
電子レンジ・衛星放送・無線LANなど、幅広いシーンで活用されていますが、水分・金属・遮蔽物等の影響を受けやすく、Bluetooth機器や無線LANなどとの混信や電波干渉が起きやすいといった問題点があります。また、通信距離も約3mと短く、あまりRFIDでは普及していない周波数帯となります。

LF帯(中波帯)、HF帯(短波帯)、マイクロ波:2.45GHzは世界的にほぼ同一規格になっていますが、UHF帯(極超短波)は国によって規格が異なるため、注意が必要です。

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